先日、熊本を中心とした九州地方で大きな地震がありました。
日本全国、いや世界が心を痛めていると思います。
日本列島は地震大国なので、地震が起こることを前提として暮らしていますが、それでも周期は様々なので、やはり産まれ育った土地で暮らしたいものです。
私は『地震を恐るべきではない』と考えています。
これはとても難しいテーマで、意見が大きく分かれてしまいますから、興味のある方だけ読んで下さい。
地震という災害
『地震雷火事親父』と昔から言うように、地震は対処法の無い最も怖い存在とされています。
日本は断層の上に成り立っている陸地であり『火の国』と呼ばれる火山大国でもあります。
その上で人々が暮らしている訳ですから、何かしらの災害は必ず起こります。
逆の見方をすれば『地球が生きている』とも言えますし、そもそも太陽が燃えていること自体が生命の根源ですから、決して絶望的なことではないと思うのです。
人の寿命と地球の寿命
地球の誕生は46億年前とされています。
人間の寿命は、現代で80年位でしょうか。
私達人間の人生の時間だけでも、色々なことがあったはずです。
しかし、比較できない位の歴史を持つ地球は、更に多くのことがあったはずなのです。
その長い期間のいつ頃産まれたかにより、出会う災害は違うはずなのです。
そしてそのサイクルはとても長く、それこそ時期などは選べません。
地震が、起こるかも知れないし、起こらないかも知れない。
本当はただ『それだけであり』全ては偶然なのです。
備えと恐れ
人間の生きるテーマの一つにあるのが『恐れの克服』です。
恐れや恐怖は、絶対に『善』へは導きません。
地震は起こるのは前提なので、備えておけば良いのです。
それこそ防災グッツの充実と、災害時のルール決めですよね。
重要なのは『それ以上の備えは出来ない事実を知る』ことなのです。
今回の九州地震後にも、確実に広範囲の災害は起きますが、その時期について確信はありません。
分からない未来に対して不安になり、更に不安を煽り周囲を巻き込むことは、やってはイケナイ迷惑行為だと私は思っています。
実はそういう感情の強い方は、備えや避難場所の認識が甘い傾向にあります。
備えた上で、実際に起きた時点で考えた方が良いのです。
恐れの克服は気持ちの力
実は私の母親は、何事にも不安の大きい人です。
災害が起これば、テレビで繰り返されるシーンを見ながら『あ〜っ』と大きく溜息を付くのです。
それが聞こえて来ますから、家族も悲しい気持ちになってしまいます。
『そんなに溜息ばかりだと、病気になるよ』と言いますが、なかなか受け入れられないようです。
他にも同じような方がいますし、思い当たる方もいるのではないでしょうか。
指摘すると『不安になっちゃイケナイの? じゃあ地震が来たらどうするの?』となるのが目に見えているので、あえて距離を置くようにしています。
私としては『周りにも迷惑だし、ストレスで病気になるよ』という意見ですが、相手は『地震が来たらどうしよう』という、ただただパニック状態なので、歩み寄ることは不可能です。
何でもそうですが『聞くつもり』が無ければ、脳は拒絶を続けます。
結果を直ぐに見たい心理
それぞれ生まれ持った運勢に『時間と結果』というものがあります。
芸人さんなどを見ると分かりやすいかも知れませんが、いきなりブレークする方もいれば、長い修行時代を経てやっと花開く方もいますよね。
芸能人に限らず、自分自身を振り返った時、じっくり考えてみれば分かるはずです。
そしてそのサイクルや性質を『受け入れられる人』と『拒否する人』がいると思います。
もう少し続ければ『いつかは結果が出ると思う人』や『やったけど直ぐに結果が出ないからやめてしまう人』とに別れるわけです。
これは個性なので、どちらが良い悪いというものではありません。
ただ『長い期間で物事を見れる』と『原因と結果』の幅が広がり、広い目線を得られるようになるのです。
東日本大震災のもう一つの学び
東日本大震災の津波の影響で、福島第一原子力発電所に致命的な事故が起きました。
放射能の対策は、これから長い時間を掛ける解決へ向かうはずです。
それにより『風評被害』という何とも差別的な感覚があるわけですが、地震後にそれほど被害を受けていない関東内陸部の人々が、放射能を恐れ西日本へ移住して行きました。
そして今回は、西日本での災害に直面したわけです。
かつて栄えた文明も、移住という形で滅んで行きました。しかしそれは大きな大陸での話で、全域が火山列島である日本の場所を変えたところで、それほど安心を得られる訳ではありません。
勿論、移住者を否定する訳ではありません。
この事実を『一つの教え』と捉えて欲しいのです。
熊本地震から学ぶこと
火山列島には、利点も多くあります。
温泉の文化や世界一安全な水、それらが持て成す豊富な食材です。
また、過去の教えから建築や交通の技術が進み、安全性の高さは世界が認めています。
もし今回の災害が他の国で起こっていたら、命の被害はもっと大きかったはずです。
災害は悲しいことですが、神が与えた試練です。
そして試練からの学びは『感謝』です。
今一度、みんなで『考える時期』に来ているのかも知れません。