病気・医学

自殺願望を抑える方法

神田明神

数字の上では減少傾向にある『自殺』ですが、まだまだ社会問題の中心であると認識しています。
その行動は突発的であり、鬱の症状がキッカケなので、なかなか止めることは難しいものです。
対策として『不安を抑える努力』をするしかありません。

今回は、その方法と意味を考えてみたいと思います。

自殺はダメ

自殺は、いけません。
しかし、なぜいけないのかを明確に示している人がいないのも現実です。

スピリチュアルの場合『地獄や闇に葬られる』とか『来世も同じ運命を辿る』と説明します。
一般的には『親からもらった命』や『生命誕生の確率論』となります。
人によっては『ダメなものはダメ』と押し付ける人もいるでしょう。

でも、現実に苦しめられている人にとって、納得出来る説明でなければ到底受け入れられません。
何故なら、自殺を止めても引続き苦しみながら生きて行かなければならないからです。

それでも、自殺はいけません。
私もまた、諭せない一人なのですが・・・。

自殺願望は続かない

慢性的に死にたいと感じていることはあっても、実際行動に移してしまう状態の時間は、長くて30分と言われています。これは命のブレーキと緊張の糸が絡み合う、生命維持の作用です。

突発的行動が少し先に治まることを知れば、思い直すキッカケになるかも知れません。
結局のところ『死ぬ以外を選択すること』が最善であり、その先は今後の話なのです。

人は、正常な精神状態では『死にたくない』と思うように出来ています。しかし、生きたくても生きられない人がいる訳ですから、人生とは平均台の上を歩いているようなものなのでしょう。

命とは、儚いものですからね。

スピリチュアル療法

『人はなぜ、生きるのか?』や『いずれ死ぬのに、なぜこれほどの我慢をしなければいけないのか?』と考え始めると、なかなか答えが出せないものです。生活が家と会社の往復だけの毎日や、育児ノイローゼだとしたら、尚更、見付けることは出来ないでしょう。

仮に人生の利益を、数式を用いて計算したとしたら、大赤字になるはずです。
『無駄な争い、無駄な我慢、無駄な気遣い』が並び『最後は無駄な人生』へと辿り着くのです。

これをスピリチュアル的に解くとすれば『向きの違い』となります。
思考や受け止め方を、根本的に変えてしまうのです。

それにはやはり『楽しさ』を見付けて行くしかありません。
観察力であったり、新しさへ目を向けても構いません。

人間の求めるものは『刺激』なのです。簡単には説明出来ませんが、精神論にはそのヒントが詰まっていますから、じっくり学ぶと分かるはずです。

症状を抑える方法

直ぐに出来る治療法は『人に相談すること』です。『そんなの普段からしてるよ』とおっしゃる方もいますが、それは自殺が出来ない人なので安心して下さい。

余談ですが、過去に『もう、死ぬ』と夜中に電話を掛けて来て周囲を巻き込み、大騒ぎをしていた人がいました。結局、何もせず心配と注目をしてもらいたかっただけなんですよね。

本当に自殺してしまう人は、誰にも相談せず、一人で溜め込んでしまうタイプがほとんどです。
ですからつい『突然』という表現になりますが、必ず至るまでの経緯があるはずです。

さて、人の悩みの90%は『不安』とされています。本質である悩みとは別の不安が膨れ上がり、雪だるま式に大きくなって行くのです。根本の悩みを解決すれば、膨れ上がった部分も解消されますが、もはや抱えきれないほど育ってしまう訳です。

例えが良くないかも知れませんが、若い女の子の悩みってそういう傾向にあると思うのです。
結果、関係のない男子に向かって『あんた、悩みがなくていいわね』と吐き捨てるのですね。

『人に相談すること』は膨れ上がった不安を、壊す効果が期待出来ます。
緊張で息も出来ないような状態の時に、ポンと肩を叩かれ自分を取り戻すような感覚です。

逆に、これを上回る解決法が見付からないぐらい効果的なのです。
もし周囲に相談する人がいなければ、国や自治体が定めた電話相談でも良いですね。

自殺を誘発する環境

以前、鬱の相談を受けていたことがありました。

症状が悪化し仕事を辞め、引き込もってしまう傾向にあるのですが実際に話してみると、ごくごく普通なのです。それで詳しく聞いてみると、どうやら家族に問題があるように感じました。

どうも母親が否定的なようで『〇〇さんの息子は大企業で立派に働いている』といったような発言が多いのです。また鬱で苦しんでいるにも関わらず『いつ就職するの?』と問い詰めたり『とりあえず良くなるまではアルバイトから』と言うと『みっともない』と反対されたそうです。

詳細はともかく『勝手に設けた基準以下は認めない』という姿勢が強いのですね。ただこの話、極端に聞こえるかも知れませんが、意外と気付かずにやってしまっている親御さんが多いのです。

病気という形で一旦休息に入ったのだから、当然リハビリは必要になります。
まずは心を立て直し、出来そうなことから始めてみることに尽きるのです。

それを無視し世間体に囚われてしまうと、どうしても無理が掛かります。
長い目で見ると再発を繰り返し、その度に自信を失ってしまうのです。

赤ちゃんが寝返りからハイハイをして掴まり立ちをし、やがてはヨチヨチ歩いた過程を想像してみて下さい。人生とはジャンプをしても、届かないことばかりです。

一段ずつ登り、落ちたらまたそこから登ればいいじゃないですか。

無明と大船

仏教に、無明(むみょう)という言葉があります。
これは『無知』を意味し『自分の心さえ理解していない』と表現されます。
この『理解』とは『無いものを有ると考えてしまう』ことで、これこそが『人間の性質』です。

『人の目』や『人の言葉』を悪く捉えてしまう思い込みも、これに該当します。

また、人生を難度海とし、波を困難や災難と表現します。
泳ぎ続けなければ溺れ死に、かと言って陸地が見える訳でもありません。
しかし『死になさい・生きなさい』では無く『もうすぐ大船が来る』と言うのです。

これは『捉え方』で理解が進むと『心の向き』が変わるのです。

自殺する価値

欲の種類に『生存欲』があります。

欲は外すことが出来ませんから、死ぬって、かなり労力のいる大変なことなのです。
頑張らなくても生きていられますが、頑張らなくては死ねないのです。

自分を商品に例え、出来ることを書き出してみて下さい。
その中に、人の為になることが一つでもあれば、生きる価値があります。

だから頑張らず、先延ばしにして下さい。
嫌なことがあったら、ちゃんと逃げて下さい。

『生きていれば、いつか良いことがある』って無責任な言葉ではなく、本当はあなたの価値を認めているっていう意味なんですよね。

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